2009年5月28日の撮影です。
JR常磐線の取手ー藤代間にはデッドセクションがあります。デッドセクションとは電気が流れていない区間なんですが、なぜそのような区間があるのかというと、石岡市柿岡に地磁気観測所があるからです。鉄道が直流電化されると地磁気を観測するのに支障が出るということで、周囲30Kmだか35kmだかの範囲内は交流電化となっているそうです。Googleマップで距離を測ってみると地磁気観測所から藤代駅近くのデッドセクションの辺りまで、直線距離でおよそ35Kmあります。ちなみに、地磁気観測所絡みでつくばエクスプレスは守谷ーみらい平間、水戸線は小山ー小田林間にデッドセクションがあり、それぞれ観測所からおよそ34Km弱ぐらいのところにあります。こうしてみると茨城県内の鉄道路線は地磁気観測所によって制約を受けているんですよね。常磐線に関して言うと、地磁気観測所を移転させて取手までの直流電車を土浦まで延伸させようという運動がありましたが、観測所の移転は蓄積した観測データをゼロから蓄積しなおさなければならないとかで実現しないんだよと聞かされたような気がします。
さて、常磐線のデッドセクションは藤代駅の近く、旧陸前浜街道踏切と陸前浜街道踏切の間にあります。住宅街のそばなので住民に迷惑がられるとイヤだなと思って、地元民でありながらこの時が初めてで唯一のデッドセクションでの撮影でした。あたりが暗くなってからの撮影にしたのは低速シャッターで列車を流したかったのと、電源切替中だと分かるように車体側面上部のランプが点灯しているところを写したかったからです。
1枚目はE531系で、デッドセクション通過中でも車内が真っ暗になることはありませんが、2枚目の651系だと車内が真っ暗になっています。3枚目は旧陸前浜街道踏切での撮影なのでデッドセクションに入る前の区間です。上り列車はだいたいこの辺りから電源を切って惰行状態になると思われます。その惰行中に電源を切り替えるんですが、モーターのある車両に乗っているとドスンとかバシッとか大きな音がするので驚くことがありました。今の車両だとそこまで大きな音はしなかったような気がするので、ちょっと物足りなさを感じますね。